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先入観を持たない就活を体現。学生が自分の意志で決断できるように。

経歴

永田 謙介

株式会社Spark 代表取締役社長

1982年生まれ。中央大学卒業後、株式会社サントリーホールディングスに入社。営業を7年間経験。予算を毎年達成し多数の社内表彰を授与。社内代表としてビジネス書にも特集されました。その後、長年の夢であった都立高校の地歴公民科の教師を経て、2015年に株式会社ビズリーチに入社。人事コンサルティングや、人財採用部・人財組織開発のマネージャーを経験し、中途採用の仕組みづくり・受け入れ後のフォロー体制の構築やエンゲージメント向上の為の施策を実施しました。少年期や高校教師時代で感じた、就職活動における課題意識から2018年、株式会社Sparkを立ち上げ。高卒・大卒学生の企業選びの選択肢を広げる就活支援事業を行っています。

事業内容

「NEWGATE」 https://newgate.work/

就活をもっと自由に。大手企業やベンチャー企業の求人を多数掲載し、「高校卒業後すぐにでも働きたい」、「大学に通いながら正社員として働きたい」という熱意のある学生たちとそんな熱意のある学生を採用したいという企業の懸け橋となります。また、高校生インターンや先生インターン、学生社員といった「働くことを本気で体感」することで、自分たちの意志で決断できるようなサービスを行っています。

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学ぶより鍛える就活トレーニングセンター。完全アウトプット型の就活トレーニングの実戦で自信を勝ち取る環境と就職後も活かせる強力な武器を「就トレ」で身に付けられます。

頑張れる源泉に気付く

―サントリーで働いていた頃、営業で大きな成果を上げられていた永田さんですが、何がそのハングリーな精神を醸成したかを伺うと、負けず嫌いな性格とお客さんを喜ばせたいという気持ちが大きかったからとのこと。その背景には、家庭環境が影響していました。

永田:
私には3つ違いの兄がいて、勉強でもスポーツでも兄に負けたくないって思っていました。小さい頃から兄に負けることで、やらせてもらえなかったことが多かったんです。例えば兄の方が物事が分かるからお金が渡されるのは兄とか、兄の方が身体が大きいからスポーツやってみるのは兄からとか。自分の能力次第で、選択肢や可能性が狭まるという考えが幼いながらにあり、選択肢を増やす為には、自分を高めていくことが一番の近道で、その為にはライバルを設定して、ライバルに負けない為に努力をすることが大事だという考えが根底にあるのかもしれないですね。
また私は5人家族で、皆でサポートし合う価値観で育ったので、おのずと人の為に何かをするというのが身に付いていました。だから営業で働いていた時も、いかにお客さんを喜ばせて、結果として売り上げが上がるかを考え抜いていました。

―「人は誰しも弱いのだから、何か頑張れる源泉を持ち、それに気付くのが大切だ」と語る永田さん。永田さんの場合はそれが、負けず嫌いであることと、人を喜ばせることだったそうです。
サントリーを退社後、永田さんは中学時代からの夢であった教員に転身。都立高校の地歴公民科の教員になりました。教員を志したきっかけは中学生の時にテレビで観た、スーツ姿で就職する大学生の姿に異様さを感じたことでした。自分自身、将来何になるのだろうと疑問を持っていた永田さんは、就活のタイミングでいきなり仕事について向き合うのでは適切な仕事を決められないと感じ、学校の中で将来について向き合う時間を作る必要があると考えたそうです。

先入観を持たずに就活

―教師になる前にサントリーに入社した理由は、教師として学生に仕事について教える為には、自分自身の社会人経験が必要だと考えたからでした。やりたいことは教師だった為、就職先を決める上では事業内容よりも社員や社風などの環境を重視しました。特に、子どもに「仕事は楽しいもの」だと伝えたかった永田さんは、楽しい働き方が出来そうな会社を目指しました。就職先を選ぶ上で先入観を持ちたくなかった為、OB訪問時には社名を聞かず、話をして「面白かった」と感じた社員が属する10社の選考を受けたそうです。更に選考の中で出会う社員との話で絞った結果、サントリーへの入社を決めました。

西野:
先入観を持たずに就活をする大切さは学生に伝えたいですね。

永田:
そうですね。今の時代、インターネットで口コミとか調べられちゃうじゃないですか。もちろん良い情報、悪い情報とありますが、実際に話して感じるもので決断しないと、入社して嫌なことがあったときに耐えられないんですよね。本気で努力をして足を運んで色々な人と話をして、自分の意思の元で決断すれば、入社後に嫌なことがあっても、辞めるという選択肢は出てこないと思います。スマートフォンで得た情報だけを元に、なんとなくよさそう、受かったからここにしようって考えで入社したらほぼ辞めるんですよ。私はそれだけは嫌だったんです。今、仕事をしながら学生に「先入観で決めない方がいいよ」って言うんですけれど、それを自分自身が体現していました。

―その後、ビズリーチに入社。教員を辞めた理由は色々とありましたが、一番の理由は高卒就活との出会いでした。仕事を通じて、「一人一社制」「スケジュールの固定」「情報格差」など、高卒就活の課題を知り、そんな高卒就活の領域を変えていきたいと強く思うようになりました。教師として講演会やインターンなどに取り組みましたが学校内のみに影響が留まることに自分の力の無さを痛感し、色んな人を巻き込みながら民間企業側で高卒就活を変えていくことが自分のやるべきことではないかと決意したそうです。
大卒就活と比べて高卒就活支援を主とする企業はあまり存在しなかった為、自分で立ち上げようと考えていましたが、起業をして事業を興すイメージを持てなかった為、人材領域で新事業や会社を創る経験が得られる会社で経験を積もうと考えた永田さん。そこで入社したのが当時立ち上げ7年ほどで300名規模の株式会社ビズリーチでした。自分より若くてエネルギッシュな社員と働く中で、変なプライドや年齢、経験は意味が無いと感じました。昔の価値観のまま働いていても成長は鈍化する、だから今いる環境でどう輝けるかを考える必要があると学んだこの3年間は財産だったといいます。その後、起業し現在に至ります。

人との出会いで挫折を乗り越えた

―野球での大怪我、アメフトでの挫折、夢であった教員が思っていたものと違い何とも言えない虚無感に襲われたこと、創業後に感じた自身の力の無さ。優秀な経営者に出会って、自分自身への嫌悪感が募る日々、様々な挫折経験があったと語る永田さん。そういった挫折を乗り越えるには人との出会いがあったと言います。

西野:
挫折を人との出会いで乗り越えたとのことですが、どういった出会いでしたか。                              

永田:
一番はビズリーチの社長(当時)の南さんですかね。今はビジョナル株式会社の社長です。私がビズリーチにいた時に社長だった方で、別に飲みに行く仲でもないですし、向こうからすると一社員だったと思うんですけれど、色々と勉強になる言葉を貰ってきたなと思います。南さんは、誰よりも勉強をしていた。ビジネスだけではなく、必要だと思ったことを探求していました。そういう姿を近くでみさせてもらっていたので、仕事ってこういう意識で取り組まなければならないと学ばせてもらいました。何かに対峙した時「南さんだったらどうするかな」とか「南さん、あの時ああいうことを言っていたな」とかを思い出して、今の自分の判断軸になっているのかもしれないですね。

本気で就活をしている学生はほとんどいない

―次に永田さんが学生に対して思うことをお聞きすると、就活の際に何か譲れないものを作ってしまう学生が多いといいます。
永田さんも大学生の時は軸を持っている方が良いと考えていたそうですが、今は変化が激しい時代で変に軸を持つよりも柔軟に対応できること、「自分はどういう時に笑うんだっけ」「何に夢中になるんだっけ」という発想で出てきたキーワードをヒントに企業選びをするしなやかさの方が重要だと考えています。
また、多くの学生は就活に向き合う時間が少ないと言います。例えば高校3年生が一日6時間、計2800時間も勉強するのに対し、就職の為にそれだけやっている人がほとんどいません。「受験と就活どちらか大切か」と問うと就活と答えるのに、実際は就活より受験の方が長い時間努力をしている人が多い。就活にもっと本気で取り組むことが必要だと語ります。企業を選ぶことは頑張るけれども選ばれる努力はしておらず、受験で言うところの文化祭、学校説明会ばかり行って勉強していない就活生が多いといいます。
それを踏まえ、学生が自分の意思で価値観や仕事観が決まるファーストキャリアを決断できるような環境を作り、ファーストキャリアについて学生にもっと本気で濃く向き合ってもらえるように永田さんは現在の事業に取り組んでいます。

仕事の楽しさと学生の楽しさは違う

西野:
最後に学生に向けてメッセージをお願いします。

永田:
社会人1, 2年目くらいの方から「仕事が楽しくないです」っていう相談をよく受けるんですよ。そう思ってしまう理由は2つあります。
1つはなんとなく決めているから、浅い感情のままで止まってしまっているんですよね。本気で就職活動をしていれば入社後「楽しくない」というワードではなく「どうしたらいいんだろう」と捉えられると思うんです。適当に会社を決めて「楽しくない」という考え方になってしまうのは、就職活動の時点で甘かったということなんです。
もう1つは「楽しい」っていう言葉は一緒なんですが、学生の「楽しい」と社会人の「楽しい」は内容が全然違うことを知っておいた方がいいんじゃないかなって思います。学生までの「楽しい」というのは「自分のやりたいことが出来ることや自分がリラックスして笑っていられること」のような、いわゆる社会人でいう「休日の楽しさ」なんですよね。生まれてから20年近くその経験をしているので「楽しい」はそういうことだという固定概念があるのですが、その「楽しさ」を仕事に求めてはいけなくて。社会人の「楽しさ」というのは「自分が苦しんで頑張って成果が上がったりお客さんが喜んでくれたりして楽しいな」という学生時代に味わったことない「楽しさ」なんですよね。多少、部活には近いかもしれないですね。でも若干違くて。そもそも「楽しさ」の内容が違うというのはすごく言いたいですかね。「楽しくなくて当たり前だと思った方がいいよ」とか伝えていますね。社会人は学生の「楽しさ」を味わえる時間が短いだけで、社会人の「楽しさ」はまた違うということを知っておけると良いですね。

西野:
確かに、楽しさの意味が違うということを知っていると、入社後にギャップを感じないでいられるかもしれないですね。ありがとうございました。

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