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自分を探り、掘り下げ、常に問いを投げかける。勉強を通して、自分の武器を身につけよう!

経歴・プロフィール

須賀大志

1997年12月生まれ。地元の小中学校から都立高校へと進み、大学は法政大学国際文化学部へ進学。大学4年間、大手学習塾でチューターを務めた後、インターンを経て2020年、株式会社パーソルキャリアに就職。

事業内容

株式会社パーソルキャリアは、人々に「はたらく」を自分のものにする力をというミッションのもと、はたらく人と組織に関わる幅広い領域サービスを展開している。マッチング領域にとどまらず、個人の可能性の可視化、転職後のフォローアップ、企業が抱える課題の解決など、長期的なスパンで人々のキャリアをサポートすることが特徴。

アウトプット&インプット

──大学4年間、大手学習塾でチューターを務めていた須賀さん。在籍中の活躍により、一時は受け持っていた校舎をマーケティング部門で全校舎中3位へと導いたといいます。いったい、如何にしてその実績を獲得したのでしょうか。

須賀:メンバー全体のモチベーション向上に力を入れましたね。マーケティング部門は募集部門(※1)と教育部門(※2)に分かれていて、大体メンバーが20人くらいいたんですけど……皆、やっぱり募集より教育の方に熱意があって。なので、メンバー全体が均等にポスティングや朝のビラ撒きなどをするような体制にしました。

※1 生徒への学習指導力と、成績の向上を目的とする。
※2 年間の生徒の在籍数を増やすことを目的とする。

──メンバー全員が両部門の業務へ均等に携わるようになったことで、募集の業務にも一定の興味関心を持つようになったそうです。

須賀:そのうえで、メンバーのなかでキーマンとなる人を決めたんです。その人に中心となって特別頑張ってもらうことで、波及的にメンバー全体の熱量が底上げされていくように工夫していました。

──システマティックな環境づくりを行い、メンバーのモチベーションを維持しつつ確かに向上させていった須賀さん。その努力へと自分自身を向かわせるモチベーションは、いったいどこから湧いてきていたのでしょうか。

須賀:ただ「楽しかった」っていうだけですね。最初のうちはそうでもなかったんですけど、取り組みが上手くいって組織が良い方向に向かっていくのが楽しくて。

──よりよい環境を構築するために励み、成功体験を重ねていった須賀さん。しかし大学4年間のなかで、塾を離れて別の場所で学びを得た時期もありました。入学前から志していた、海外への語学留学に挑戦したのです。充実しつつも多忙な大学生活を送るなかで、意識していたことなどはあるのでしょうか。

須賀:(知識や情報の)アウトプットorインプット偏重にならないことですね。アウトプットだけずっとしているときって、努力の姿勢は伝わるし熱量をもって頑張ることはできるんですけど、合理的な勉強には全く繋がらない。上手くいく流れを掴んだり、成果の出やすい発想に至るためにはインプットが重要なんです。これも塾での経験から得た実感ですね。

──合理的に成果を出すにはインプットが必要だという須賀さん。アウトプットの時間を削ると一見生産性が無いようにも見えますが、その分インプットをするなら全然問題ないと考えているそうです。現在、インプットの重要性を実感している須賀さんですが、そう考えるようになったきっかけはなんだったのでしょうか?

須賀:大学1年生の時、本を読んで感動したんですよね。そこから読書が趣味になり始めて、学びや考えを深めることの楽しさを知って。その経験からインプットの大切さに気づきました。就活に臨む大学生にも、読書によるインプットはオススメですよ。D・カーネギーの『人を動かす』、E・フロムの『愛するということ』なんかは僕にとってバイブルです。

──インプットの質と量を重視し、週に最低1冊、月に5冊から10冊は本を読んでいたという須賀さん。しかし、逆にアウトプットの重要性はまだあまり実感できていないのかもしれないと語ります。

須賀:ただ、アウトプットとインプットの両輪を回していくことが大事だというのは他の人よりわかっているつもりです。仮にアウトプットだけやっていたとしましょう。でも、それって自分の経験からしか知識を得られないので、成長速度が遅いし、上手くいかないんですよね。当然、世の中未経験のことの方が多いですから……やはりアウトプットとインプットは常にセットでなくてはいけない。

無限の可能性を前に、どう標準を定めるか?

──就職活動は自己分析が9割、企業分析が1割。ご自身の就職活動を振り返り、須賀さんはそう語ります。受けていた業種はコンサルティング、人材、マーケティングの3つ。どれも無形商材を取り扱うという共通項で結ばれていますが、なぜそこに魅力を感じたのでしょうか。

須賀:なにかモノを売るより、アイデアを売るような仕事の方が自分には向いている気がしたんですね。それと、その3つってどれもマーケティングの要素が中心にあると思うんです。現在の会社に内定をもらって就職する前にここ(ワールドリード)のインターンでやっていたのも、マネジメント業務とマーケット業務のディレクションをするような仕事でしたし。ただ、インターンについて言えば一番今に活きているのは自分の向き不向きを自覚できたことですね。インターンやバイトで重視するべきところって、そこだと思います。成長よりも、自己理解や企業理解をして仕事と自分のミスマッチを減らすことが重要です。

──職種や業種は無限にあり、その数だけ向き不向きもある。とりあえずたくさんやってみることで、向き不向きを肌感覚で捉えるのが大学4年間のうちにやるべきことだと須賀さんは語ります。自己分析9割、企業分析1割という就活スタイルとは一見距離があるようにも見えますが、その就活戦略はどうやって立てられたのでしょうか?

須賀:それも塾での経験が関係していると思います。教育って自分や他人の根面に向き合って答えを出すものなので、当時は自分のやりたい仕事なんかも自分と向き合えば出てくるだろう、という発想だったんです。あと、企業分析に関しては、そもそもその方法や価値を知らなかったというのがまずありますね。学部的にもあまり縁がなかったですし……詳しい人へのコンタクトを積極的にとって、そういった知識に触れる機会を増やしておけば良かったと今では思っています。

──新しい知識を得るには、やはり人と話すことだと須賀さんは考えているそうですが、その際に完全に受け身の姿勢ではいけないと考えているそうです。

須賀:人と話すときに得られるインプットの量って、自分のインプットのレベルに比例するんです。だから事前知識の学問や勉強が必要になると思います。企業分析についての話を聞くとしたら、社会や企業の見方、経営学や経済学とかに本1冊分触れておくだけで、理解できるレベルが大きく変わってきます。その事前のインプットの為に何をすれば良いか、それは身近な社会人であったり、先輩に聞いてみると良いんじゃないかと思います。「まず何を学べば良いんですか?」って。

──現在の会社に入社を決めた理由として、「人間に携わる領域に魅力を感じた」のだという須賀さん。それもまた、東進での経験が大きく関わってきます。生徒の成長から「人間の持つ可能性」を実感したのだそうです。

須賀:きっかけとか気づきさえあれば人がどれだけ変わるかということ、そして1人が変わればその影響がどんどん波及していくんだなっていうのがすごく理解できて。僕は当時、仕事は自己実現の手段だと思っていたので、皆がやりたいこと、好きなことで働いて、どんどん自分を変えてその影響を広げていけたらめっちゃ良い世の中だなって思ったんです。

最高の環境で最難度の道を往く

──「無形の難商材を新規営業で取り扱う」というハードルの高い仕事に挑んでいる須賀さんですが、あえて困難に挑戦しているのには理由があるそうです。

須賀:まず単純に、先に高いハードルを越えておけば低いハードルが楽になるなっていうのがありますね。同じように無形商材が取り扱っていれば有形商材も……という。それと、経験を積んでいくうちに固定概念が形成されていって難しいところに飛び込んでいく勇気がなくなってしまうんじゃないかとも思ったんです。

──加えて、就職活動の終盤にとある重要な気づきがあったことも大きかったそうです。それは、受かった企業を並べて比較していたときに強烈に実感したことでした。

須賀:企業を受けていた時は、理念だったりビジョンだったり、あとは目指したい社会といった抽象的なものを重視していたように思っていたのですが、実際によく比べてみると「給与のこと結構気にしてるじゃん!」とか「自分ってこんなに労働時間が短い方が良いと思ってるんだ!」みたいな自分のリアルな心情が初めて理解できたんですよ。
それから、そういった条件も見比べてみた結果、一番良かったのが今の会社だったんです。あと、職場に良い方ばかりだったので、環境を言い訳にせず働けそうだなと思いました。

──現在の職場に感じた「人の良さ」。そう感じたのはメンバー同士の関係性がフラットであること、そして須賀さん自身と仕事に対する価値観が似ていたことが大きかったようです。

須賀:本当に人間関係がフラットなんですよ。ちょっと「失礼じゃない?」って心配になるくらいで。変に年功序列にこだわったりしない、居心地の良い環境です。後者はとても貴重で。働くってことを皆ポジティブに捉えてるんですよね。普通、食べるために働くとかって人の方が多いと思うんですよ。……もちろん、そういう部分が全くないわけではないですが、仕事への誇りややりがいが伝わってくる人が多いんです。

──それに気づいたのは面接の時だったそうです。こちらの資質を見極めようするようなものではなく、フラットな立場で意向を一緒に形成してゆく面接方法に、そういった姿勢が根付いているんだなと強く感じたのだそうです。

須賀:「君にはこの会社に勤める素質があるのか」って雰囲気じゃなかったんですよね。「うちは君が欲しいけど、君がうちに来たいかは別の話だから」みたいな感じで。それって色んな会社が意識してる姿勢ではあると思うんですけど、それが本心なのかどうかっていうのは面接とかを経て知っていくしかないんですよね。ビジネスモデルや理念、その本音の部分を知るには直接コミュニケーションを取ることだと思います。

自己分析の原体験

──大学4年間の塾での経験ともう一つ、価値観形成に大きく繋がったことがあります。それは小・中学校時代に受けたいじめです。その経験から「なぜ人は人をいじめるのか」という疑問が生まれたという須賀さん。教育、子供の内面への興味が芽生え始めたのも、思い返すとそれがきっかけなのだといいます。

須賀:人生においてはこれが一番大きいかなって思ってるんですよね。「人に嫌われたくない」とか「人に嫌なことをしないようにしよう」とか……それと、そういう人へのすごい抵抗感とか。ごくごくシンプルですけど、自分の価値観として強く根付いてます。

──「嫌われたくない」という思いから行動した結果、高校時代は友達にも囲まれ輪の中心にいる存在となった須賀さん。しかし、常に自分が何者なのかよくわからないという不安を抱えていたといいます。

須賀:周りの人はなんか色々やってるのに、自分って何してるんだろうみたいな。それで自己分析とか、自分の内面を熱心に見つめるようになりました。大学入ってからも、周りが趣味や目標に打ち込んでるのに自分は……って。

──共感する人も多いであろう、周囲と比較したことから来る焦り。しかし須賀さんは、自分たちからは突出しているように見える一部の人々も、実は自分たちと同じなのではないかといいます。

須賀:そういう人って確かに輝いて見えるけど、実は同じ思いを抱えているって絶対あると今は思うんです。それもあって、他者と比較しないっていうのは人生においてめちゃくちゃ重要にしていて。比較して良いことって無いし、幸せに追求することには繋がらないんです。だって下を見たら変に満足するし、上を見たら変に自信を無くす。そのうえ上も下もいくらでもいるんですよ。

──ではどうすればいいのか。自分はこれが好きだ、自分にはこれがあれば良いんだという軸を一本もつことが大事だと須賀さんは語ります。

須賀:これはマーケティング的な発想なんです。マーケで重要なのってどうやって差別化戦略を取るか、他の企業や人とどう違う道を行くかってことなんですね。そのために必要な、唯一のものを分析で見つけていくんです。一人の人間であっても同じようにやれば良いんです。他人と比較しようがない、自分にしかない何かを確実に見つけて意識していくことで、「比較しようのない細かい個性」が見つかって、アイデンティティーを保つことが出来ると思うんです。
それが出来たら、たとえばどんなに業績が悪かったりしても人生は幸せだよなぁと思ってます。だから達成志向が無いとか言われちゃうんですけど(笑)

──「比較しようのない細かい個性」を見つけるには、とにかく掘り下げて考えることが大切だと言います。○○が好き、ということについて何故好きなのか?どの部分が好きなのか?と突き詰めてゆくと、凄く細かい自分のこだわりが見つかり、そこで「これって自分しかこだわってないんじゃない?」と気づくのだそうです。

須賀:それを自分の強みとして考えると良いんです。もちろん、面接なんかで聞かれる「あなたの強みは?」みたいな質問なんかは相手が何を求めてるのかを考えてそれを返せば良いんじゃないかと思いますけどね。就活とか面接のときにストレートに活きる強みを見つけるのは難しいです。

──また、自分のこだわりを見つけられたとしても、それを自分以外の誰かが求めているかは別の話。特に、お客さんとの関わりのなかでそれを実感することが多いといいます。

須賀:自分のこだわりに基づいて提案をしたとき、あるお客さんにとっては付加価値になっても相手が違うと全然そうじゃないってこともあって。そこを見抜くのがとても難しい。だから大学の時自分とばかり向き合ってたのを少しだけ反省してます。色んな人と向き合えば良かったなぁ、という。でも後悔はしてないですね。

就活生に向けて。

須賀:どんな仕事でも、誰かのニーズに応えることが必要なんです。そのとき、他人のニーズに敏感になるにはちゃんとコミュニケーションを取ることが大切なんですね。扱っているものを必要としているのは誰で、どういう風に必要としているのか。それを想像することで初めてビジネスになるんです。そういう意識は大学生でも、普段の生活のなかで意識した方が良いと思いますね。

──また、出来ないことの改善ばかり重視しすぎるのも良くないと須賀さんは言います。

須賀:大事だとは思うんですけど、そればっかりやってるとだんだん自分に何が出来るのかっていうのがわからなくなってしまうと思うんです。自分の強みが消えてしまうんですね。組織にいる場合ならなおさらです。それぞれが得意なところを伸ばしていって、苦手なところは補完しあって高めていくのが良い組織だと思うんですよね。

──自分自身の強みを消されてしまうと、心理的にも今後のキャリア的にも良くないと語る須賀さん。アイデンティティーを失くさず強みとして伸ばしていった方が尖った武器になるのだそうです。

須賀:社会って、基本的に出来ないことの改善を要求してくるんですよ。それに呑まれず、尖った武器を忘れずに持ち続けたいですよね。組織の風土によってはそれが困難なことも多いんですが、圧力に負けて短期的な考え方になってしまうのは避けて欲しいと思います。

将来への悩みを抱える学生に向けて。

須賀:「色んな経験をする」「勉強する」「自我を確立する」……この3つですね。それも、具体的な仕事の経験をして、武器になるような結果を出しておく。そして、勉強する。今、日本の世の中って発信したり成果を挙げたり、行動することが重視されてると思うんです。でも、そういう部分を充実させるには勉強が必須だし、勉強でしか気づけないことや見えない世界がめちゃくちゃあるんです。

大学生のうちにつかなかった勉強習慣は社会人になっても100%絶対につかないと思うんですよね。だからやりたいことをやりつつも、めちゃくちゃ勉強した方が良いです。勉強しない奴は人間として腐ってる!と言えるくらい(笑)

──須賀さんの言う「勉強」は決して教科書を読むというだけではありません。好きなことをひたすら吸収するといった活動も「勉強」に含まれています。重要なのは何かしら知識をインプットしたり、疑問を持って考えることなのです。

須賀:最後の「自我を確立する」っていうのは、そもそも人生において大事なことですよね。ただ、今まで自分を支えていたもの、自分が自分である根拠となっていた場所の外部にはじき出されたりすると、自我やアイデンティティって簡単に揺らいでしまうんです。例えば、それが仕事や職場の人ってたくさんいると思うんですよね。でも、その場合もし会社が潰れたり、在りかたが変わってしまうった時に自分が何者かわからなくなってしまうかもしれない。

そういうとき、アイデンティティーとは別に、普遍的な幸せを持っていると良いんですよね。自分の場合だったらコーヒーを飲むとか、気の合う友達と喋るとか、写真を撮ったりとか……そういうものを1つでも作っておけば、人生楽しいと思えるんじゃないかなと思います。もし人生楽しく生きられるなら、正直別に仕事をしてなくたって良いと思うんですよね。

──過去の体験を出発点に、自分を探り、掘り下げ、常に問いを投げかけてきた須賀さん。その善き伴走者として知識があり、勉強があり、その道程は限りないインプットとアウトプットの繰り返しでした。これからも続くその試行錯誤の先に何があるのか、是非とも注目させて頂きたいです。

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