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ナラティブな自分語りから始まる、U-29世代のユニークネスの探求

事業内容

29歳以下の若年層に焦点を当てたコミュニティ型メディア「U-29ドットコム」を運営。ユニークな価値観を持つ次世代の新たなロールモデルを発信し、同時に読者が交流・発信に参加できるコミュニティを用意。U-29ドットコムという名前は「29歳以下」と「ユニークネス」のダブルミーニングとなっている。コミュニティメディアに集まるリソースをもとに、地方や企業、教育領域の課題解決にも取り組んでいる。 

プロフィール

1993年生まれ。文教大学国際学部国際観光学科卒業。旅行会社に新卒で入社し、成田空港で訪日旅行業務に従事。退職後に出向いたリヤカー移動生活の途中に気持ちや感情の言語化に興味を持ち、ライターに関心を向ける。2018年、株式会社オンリーストーリーで経営者インタビューサイト編集長に就任。法人向けブランドブック制作の新規事業を兼務。2018年12月から複業で経営者・社員取材を請け負う。2021年4月、同社の5000人の経営層が登録するプラットフォーム事業の広報を正社員と担当しながら株式会社ユニークを共同創業し、代表取締役に就任。ユニークなU-29世代を毎日取材する「U-29 ドットコム」を運営中。600を超える記事コンテンツと3500人を超える読者コミュニティに付随するリソースを活かし、企業や地域の課題解決にも取り組んでいる。TCSコーチングアドバイザー資格を保有。コミュニティプラットフォーム「 Tailor Works 」地域課題解決コーディネーター。

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U-29.com | ユニークドットコム
 

 ──まず、U-29ドットコムについて伺いたいと思います。なぜ29歳以下の世代がコンセプトの中心に据えられているのでしょうか?

 

僕自身も含め、まだ自分の軸を決めかねている時期だと思うんですね。良いアイデアやポテンシャルを持っていても、発言できなかったり自信を持てなかったりするせいでそれを失ってしまう。でも、もしそれを必要としていた誰か、たとえば新しいアイデア、ソリューションを待っている地域や企業がいたとしたら……と思うと虚しい気持ちになるんです。

U-29世代の当事者としても「彼らが葛藤や迷いに負けずに社会・経済との繋がりを作りながら、よりナチュラルに自分本来の生き方・働き方を追求していくことはできないんだろうか」と考えていたんですね。そんな折にSNSで、U-29 ドットコムの運営メンバーを募集している投稿を目にして参加を決めました。

 

──U-29ドットコムの紹介記事を拝見したのですが、U-29世代について「新たなモノ・機会を作り出す「経済成長」とは異なる場所に貢献・成長実感や居場所を求めています。」と書かれていたかと思います。彼らにとっては「社会や他者に貢献すること」が、経済的な充実よりも重んじられる傾向にある、ということでしょうか?

 

個人差はありますが、今の若年層は物欲が薄くなりがちだと思うんです。もちろん経済成長に興味がないというわけでありませんが、価値観が多様化してきたことでその軸では受け止めきれないニーズが出てきているのも事実です。

さまざまな統計データ上でも、若年層は社会貢献欲を強く持っている、やりがいを重視している、などと語られているんですよね。僕自身もそうですし、コミュニティメンバーと話していてもそれを感じます。一方で、貢献したいと思えるもの、やりがいを感じられるものを見つけづらくて困っている人が多い印象もありますね。

 

──そういった人たちのためのコミュニティメディアということなんですね 。

 

そうですね。成長や発展、普及に貢献したい、探求したいと感じられる自分由来のテーマがあれば、それが何であろうとユニークな働き方や生き方を創れると知って欲しいんです。

そのためにU-29 世代のユニークな人たちを取り上げ、彼らがまだユニークなテーマを見つける前のことも含めて取材し、それが読者にとってヒント、アイデア、希望になればと願っています。

──山崎さんはこれまで大勢の方にインタビューされてきたと思いますが……その際に心がけていることなどを伺ってもよろしいでしょうか?

 

まず、その人には必ずユニークな部分があると信じて臨みます。そして、その探求を楽しむ。インタビューというのはあくまで手法であって、何より大事なのはその姿勢なんです。それは取材対象者にも伝わると思いますね。

その上で、「Passion=情熱・志、Place=場・環境、Person=人(との出会い)、Potential=資質・才能、Presentation=提案・主張・意見」という、5 つの「P」を探求の物差しとしています。これに沿って相手に真剣に向き合っていくと、ユニークさが磨かれた背景やポイントが見えてきやすい。現在持っているテーマもそこに強く支えられているんですよね。600 人の U-29 世代の記事を見届けてきた結果、そう気づきました。

 

──その多様なプロセスや価値観をまとめて「U-29 ドットコム」というコミュニティメディアに掲載する意義はなんでしょうか?

 

ユニークな存在が、まだユニークなテーマを見つけていない頃から現在に至るまでの物語を日本全国に届けたいと思っているんです。ユニークさを見つけ、磨いていくプロセスにおける酸いも甘いも、挫折も成長もオープンに発信したい。ですから、そのためのメディアが必要なんです。

 

──それを通して、読者にどういった体験を提供したいのでしょうか?

 

ユニークな存在が、どうしてユニークなテーマを持つに至ったのか。その過程で何があったのかを読者に考えてもらいたいんです。そうやって、自身のユニークさを探求し発揮することの楽しさ、そのユニークさによって貢献できるテーマがあるということの幸福感を自ら作り出してほしい。

その過程や試行錯誤の最中には、相談相手や共感できるロールモデル、支え合える仲間が必要ですよね。それを見つけられる場としてのコミュニティメディアを運営していきたいと思っています。

 

──「インタビュー記事において大事なのは価値観やプロセスを書き、読者にロールモデルとして提示すること」が大事だという風に思われたのは何故なのでしょうか?

 

僕は地元が田舎で、将来のことを考えるときにロールモデルに出来る存在がとても限られていたんですね。高校生のときジャーナリストになりたいと思っていたんですけど、諦めてしまった。でもあのとき、身近にロールモデルがいれば……と思うんです。

色々インタビューをしていくと、結構ロールモデルがいる方が多いんですよ。でも、そういった存在と出会える機会には格差がある。だから、僕らがメディアを通じてそれを発信・共有することで、地方にいても都内にいても、アクセスさえすればロールモデルに出会えるようにしたいと思ったんです。

 

──ロールモデルを発信するという点において、U-29 ドットコムならではという強みを教えて頂きたいです。

 

メディア単体ではなく、コミュニティがセットという点が大きいですよね。まずロールモデルを見つける。そしてそのロールモデルについて、他の人と話し合える。それと、僕らはインタビューの際にそれまでの転機を細かく追っていくので、自分との共通点を見つけやすいんですよ。

ロールモデルって、1 人憧れる人物を作ればいいということではないですよね。持って生まれた資質から見てどうか、共感できるストーリーがそのロールモデルにあるか、という風に多面的に考える必要がある。

もっというと、それを完璧に満たしてくれるロールモデルなんていないんです。なので色んな人からつまみ食いして、自分にとってのオリジナルなロールモデルを自分の中に作っていく。U-29 ドットコムには 400、500、600…通りのロールモデルが掲載されているので、それを参考にアレンジしていく楽しさを味わってもらうことができる。それは、僕らの強みですね。

 

──山崎さんが今の活動をされるまでにあった大きな転機、エピソードについて伺いたいです。

  

転機だったのは、大学進学前の休み中に経験した東日本大震災ですね。自分の日常なんて一瞬で消えてなくなっちゃう可能性があるってことを知って。

それまでの僕は引っ込み思案で、言いたいことがあっても言わず、長いものに巻かれた方が楽だと考えていたんですけど……このままじゃいつか後悔するんじゃないかと思ったんです。だから大学ではやりたいことは全部やるぞって決めて……和太鼓部に入ったり、留学に行ったり、ゼミで頑張ったりしましたね。

 

──留学経験について詳しく伺いたいです。

 

タイのプーケットというところに留学したんです。そこで、自分と違うものや新しいものと出会うのってこんなに楽しくて面白いのか、と思って……その感覚は今でも原動力として根強くありますね。新しいものと出会いたくて、新しいものに常に挑戦しているので。

 

──和太鼓部でも、そういった現在に通ずる学びはあったんでしょうか?

 

色々な会場で演奏させていただいたんですが、その度にお客さんの拍手を貰えるし、中には泣いてくれる人もいるんですよね。

それもあって、今も拍手をしてもらえるような仕事をしていきたいというか、そういう感動を生むような事業には憧れがあるんです。あの感覚を仕事でも味わいたいな、という気持ちがありますね。

 

──多彩な活動をするモチベーションをどのように保っていたんでしょうか?

 

一つは反動ですね。18 年間引っ込み思案で生きてきたので、そこへの後悔があって……取り返したかったんです。「やべぇ、18 年分を取り戻さないと!」って。あとは、新しいものに触れていくうちに更に知りたくなって、止まらなくなってしまったんですよね。出向けば出向くほどに色んな人との出会いがあったし、それが原動力になっていきました。

もう一つは体力。和太鼓は全身運動になるし、あとフットサルもやっていたので……それで体力をつけられて、頑張りたいって気持ちに身体がついてきていましたね。

 

──では、人見知りだったり、引っ込み思案だった過去の自分が活動する中で出てきてしまったりすることはなかったんでしょうか?「やっぱり自分はこういうの向いてなかったのかもしれない……」と思ったり。

 

めちゃめちゃあります(笑)。なんでこんなに出来ないんだろうとか、なんでこんなことやり始めたんだろうって思ったり。リーダーをやっていた時に、それにふさわしくない言動をしてしまって……メンバーが「もうこのチームではやっていけない」と離れていったこともありました。

自分が楽しかったり面白かったりすることは関わってくれる人がいて初めて出来るのに、そこに思いが至らない時期がずっとあって。すごく落ち込んだこともあったし、難しかったです。

 

──それはどうやって乗り越えていったのでしょうか?

 

それは結構遅くて……在学中には出来なかったし、正直今も勉強中って感じですね。新卒で入った会社を退職し、個人事業主としてやろうとしたことが2ヵ月くらい全く形にならず、実家に帰るしかなくなったときに「あれ?自分は重大な勘違いをしているんじゃないか?」って反省させざるをえなくて。

自分が何をやりたいか、というのは確かに大切です。けれど、それが他の誰かにも同じ価値があるのか、必要なのかどうかを検討する視点が自分には欠けていたと気づいたんですよね。

 

──まさにその頃のお話かと思うのですが、「他人の評価軸に呑みこまれていたと気づいて苦しくなった」ということを以前仰っていましたよね。これについて詳しく伺いたいです。

 

社会人2年目の頭くらいの頃ですね。それまでの6年くらいって他人の評価軸に呑まれていたと思っているんです。当時の僕って、「行動力がすごいね」とか「そんなことしてるの珍しいね」って言ってもらえるのが嬉しくて頑張っていたみたいなところが正直あって。

それは結局、人の評価に踊らされていたってことで……それに気づいたのが失敗を自覚できたときでした。そこから、自分の軸で考えていたと思っていたものを一回見直そうと心を入れ替えたんです。

 

──その後社会人生活から一旦離脱し、自然に囲まれた古い家で内省の日々を送っていくことになるんですよね。そこで自然に対する人間の逆らえなさを実感し、そこから「自分がコントロール出来ない存在に対して、どう向き合っていくべきか」を考えるようになったというお話があったと思うんですが、その答えは出たのでしょうか?

 

まず、コントロールできるものとできないものをなるべくわけるようにしています。以前は、ほとんど前者だと思っていたんですよね。でもそうではなかった。まず分別して、できないものに対してはやれることだけやって、後はもう考えない。

ただ、コントロールが誰にもできないものもあれば、自分には出来ないけど自分以外の人にならできるってこともあるんです。たとえば僕はマネジメントが得意じゃないんだけど、他の人なら得意かもしれない。ならそういう人にお願いして、僕は自分のことに集中にする。

 

──なるほど。ただ、この記事を読んで「でも、分けろって言われてもどう分ければ良いのかわかんないよ!」と思う方もいると思うんですね。そういう方に対して、どうすればうまく分けられるかというのを教えていただけますか。

 

僕の場合は、物理的に普段暮らしているところから離れます。そこで、今やっていることを書き出して、「できる」「できない」「できる」みたいな感じで仕分けしていく。そうやって分けたものを信頼できる人に読んでもらう。すると、「これは誰かに頼めば良いんじゃない?」とか「こうしたらできるんじゃない?」とか言ってくれるんですよね。

 

──他にはどうでしょうか?

 

あとはもう、気合が必要なときもあります。諦めないぞ、逃げないぞって決めて、たっぷり時間を作って「上手く仕分けられるまでやめないぞ」と気合を入れる。そういうのって他の人にも伝わりますし、自分の成長にも繋がりますよね。

「この人の気合と覚悟はそこまでなんだな」って思われちゃうと、仲間が増えなかったりとか、情熱が伝わらなかったりするので。今でも逃げたくなる時はあるんですけど……その度に気合を入れて、絶対にやりきるぞって決めた上で人に相談したりしています。

 

──内省期間を得た後、オンリーストーリーで社会人生活を再スタートさせたということでしたが、入社当時はどういったことを考えていらっしゃったのでしょうか?

 

当時、モヤモヤしたものを上手く掬い取って言語化できる編集者やライターという仕事に憧れていたんですよね。そんな中オンリーストーリーを見つけて入社しました。自分の編集能力やライティング能力を磨いて、そのチャンスをもらったこの会社で活躍をしたいなぁと思っていましたね。

 

──ONLY STORY でも U-29 ドットコムでも、様々なインタビューや取材を行っていらっしゃると思うのですが……オンライン取材が主流になって、取材から失われたもの、或いはできるようになったことってあるのでしょうか?

 

移動時間やそれにかかる費用といったコストが減りましたね。あと、想像力や察知する力をより求められるようになったと思います。それをオンラインで発揮出来ている人と出来ない人の比較がされてしまって、出来ない人は信頼を獲得し辛いと感じているんじゃないでしょうか。

それと、今って会う前に色んな情報が出てるじゃないですか。それをどう拾い上げていくか……そういった準備力も更に大事になっているんじゃないかと思います。

 

── 最後に、読者へのメッセージお願いいたします。

 

自分には何か可能性がある、何か力があると信じて欲しいです。自分くらいはそう信じないと、勝手に信じてくれる他の誰かなんていないので。でも、自分を信じ始めると、一人二人ぽつぽつと仲間が増えたりすることがあるんです。

だからまずは自分と、自分が面白いと思う事を信じて欲しい。どこかから借りてきて使っている言葉や作られたドラマチックなストーリーフォーマットを使わず、人がナラティブに自分語りを始めた時こそ、人がユニークになる瞬間であり、最初の一歩です。

そこから、ほんとに繋がりや信頼、仲間が生まれる。U-29 ドットコムでは、僕自身が 1 人のメンバーとしてそれを学び、探求し、得ていきたいし、他のメンバーにもそういう出会いが生まれるきっかけを届けたいんです。

 

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